航空会社の株主優待は「日本航空（JAL）」「全日空（ANAホールディングス）」「スターフライヤー」の3社が提供しています。
航空会社の株主優待
それぞれの基本的な内容は、優待券1枚で通常運賃の50%オフというものです。この割引率は非常に魅力的ですが、この「普通運賃」に適用されるため、早期予約の割引利用の方が経済的に良い場合も少なくありません。
例として、2023年4月11日の「東京→那覇」路線でJALの予約を見てみると、「先特」料金は7,610円ですが、優待割引適用後の料金は25,810円となっています（3月10日の情報）。
しかし、早期割引のチケットは変更ができないというデメリットがある一方、優待券利用時の予約は変更可能です。急な予定変更が生じる可能性がある時や、繁忙期のゴールデンウィークや夏休み、冬休みなど、早期割引が高額になりがちな時期には、航空会社の優待券が役立つ場面が増えるでしょう。
日本航空（9201）
JALの株主優待の内容は、3月末に100株を保有していれば、国内線の通常運賃が半額となる特典券1枚を受け取れます。ただし、9月末の優待を受ける場合、条件として200株の保有が必要となりますので、この点には注意が必要です。
加えて、JALの旅行パッケージであるJALパックの正価が最大で7%オフとなる割引券も2枚提供されていますが、これも9月末の優待時には200株の保有が条件となります。
また、2023年3月期には3期振りに配当を再開する計画があり、1株当たり20円を見込んでいます。
2023年3月10日現在の日本航空の株価は2,600円で、この価格で100株を購入すると、優待を利用するための投資額は260,000円となります。予測配当利回りは0.77%です。
ANAホールディングス（9202）
ANAホールディングスは、毎年3月末と9月末に、株主優待を実施しています。100株の保有者に対して、国内全路線の1区間が「フレックス運賃」の半額で乗車できる特典を提供しています。これは日本航空と比較すると、9月末の優待に200株が必要だったのに対し、ANAは100株だけでこの特典を享受できる点で優れています。
さらに、ANAの提供する優待には、提携先ホテルでの20%割引や、パッケージツアーに利用可能なクーポン（1,000円～30,000円分）を収録したガイドブック1冊も含まれています。
一方で、配当に関しては、2023年3月期に日本航空が配当を再開する予定であるのに対し、ANAホールディングスは配当を見送る方針となっています。
2023年3月10日現在のANAホールディングスの株価は2,793円で、この価格で100株購入すると、279,300円の投資で上記の優待を利用することができます。
スターフライヤー（9206）
スターフライヤーは、北九州市を拠点にしており、株主に対する優待制度があります。
年に2回、3月末と9月末に、100株の保有者には3枚の株主優待券が提供されます。この割引率は大手2社と変わらず「50％」ですが、年間で6枚の優待券が手に入る点が特色と言えるでしょう。
現在、同社は「羽田―北九州」を主要路線として、「羽田―福岡」、「羽田―関西」、「中部―福岡」、そして「羽田―山口宇部」といった5路線を持っています。これらの路線を頻繁に利用する方にとって、この優待は大変魅力的と言えます。
2023年3月10日現在スターフライヤーの株の価格は、2,525円。この価格で100株購入すれば、252,500円の投資で上記の優待を享受できます。
